© All photos copyright Naoko Inagaki Krell

FOOTSTEPS IN SILENCE 2018

Email : footsteps@inagakikrellphoto.com

ABOUT

“Footsteps in Silence” 限定500部 発行
写真 71枚 全カラー
1冊ごとに500番までのナンバー入
英文表記、別途 日本語訳付

“Footsteps in Silence” is a limited edition of 500 numbered copies.
71 photos all color.
all copies are numbered. 
written in English it has a Japanese insert.

愛しい香港へ、香港中毒者からのラブレター
香港 2010-2018

初めて訪れたのは、香港返還の数年前。
その後、2010年の再訪で”香港中毒”にかかってしまった。
さまざまな顔を持つ香港は、自分が何をしたいかによって、
たくさんの違った楽しみ方ができるのが魅力。
歩けば歩くほど新しい発見があり、まるで大人のテーマパークのようだ。

中でもわたしが魅了されたのは、オールド香港の雰囲気を残す光景。
そしてその中で暮らす香港人/ホンコンガーたち。
彼らの暮らしをそっと覗かせてもらうと、心を動かされた景色があった。

九龍島・佐敦の裏通りには今でも本物の下町があり、
香港島の上環 1952年創業の”冰室/カフェ”には、
常連客のため父親から店を継いだ、人情溢れるオーナーがいる。

香港を訪れる度に、歴史ある店や風景が消えていく変化を目のあたりにし、
今のうちに記録しておきたい、と思うようになった。
それがきっかけで撮影をするようになり、
香港の隅々までたくさんの場所に行ったと思う。

30年近く前、高校生の時に原宿が好きでよく通っていた。
お気に入りはボウイ通りやキャット・ストリート。
個人経営の古着屋や喫茶店など、個性的なお店が並んでいた。

時が経ち、気がつけばその多くはなくなって、
大切なものを失ってしまったという、後悔のような気持ちが残った。
だからオールド香港の景色に出会ったとき、
“ここにはまだ変わらない文化がある!”と強く感じた。

香港の街は、一見美しくはないかもしれない。
でも注意深く見つめれば、ここにしかない宝物が街中に隠れている。
それはオールド香港の情景。
失われつつある古き良き香港の面影だ。

移りゆく香港に、いつしか人生を重ね合わせていたのかもしれない。
人も街も、同じ場所には止まれない。
過ぎゆく一瞬一瞬を永遠に繰り返すだけ。
だから記憶に焼き付けたい。

でもわたしはどうしてこんなにも、香港に魅かれるのか?
それは世界のどこを探しても、
香港ほど混沌とした大都市は無いからなのだろう。

通りを一つ隔てただけで、そこは別世界。
一つのひとつの区画が全く異なり、それぞれに幾千もの表情がある。
街のあちこちが、まるで世界の縮図のようだ。

”香港中毒”のわたしは、これからもますます香港に捕らわれ、
香港を撮り続けるのだろう。
オールド香港、それがどれほど大切で、魅力的であったかを伝えるために。

イナガキ ナオコ クレール

VMD、デザイン、インスタレーションを行うほか、

旅行と旅先で訪れた場所の日常生活や文化を、写真を通して捉えることに情熱を注いでいる

VMD, Design, Installation yet real passions are traveling and capturing daily life and culture through photography

The Secret city that is Hong Kong 
It has been more than ten years since we have traveled to Hong Kong
and each time we visit it reveals another of it’s mysteries.
It’s dark alleys with tiny local restaurants , serving simply the best food one
could imagine. It's backstreets permeated with traditional Medicine shops which
can treat anything from sore feet to broken bones to seemingly broken hearts 
It’s out of the way historic shrines and temples where incense smoke fills the air 
so dense it fogs the eyes.
You see each part of Hong Kong is what one might consider a city within a city,
fully autonomous all contributing to this unique mosaic.
The funk and grit of Kowloon watching locals come rain or shine practicing 
early morning Tai-Chi in neighborhood parks.
The beauty of the stilt houses and pink Dolphins of Tai-O.
Yet as with all things in life nothing can escape the march of time and so called progress.
Thus Nao, camera in hand sought to capture all that is Hong Kong. 
The result “Footsteps in Silence”.
A book that both celebrates and mourns the loss of much that defined this magical place.
One which has given us and so many like us the joy only a culture so rich and vast can hold.
This an homage to the people themselves and the resilience they bring to life.
You see for whatever the future may hold they will now and forever be Hong kongers.
This simply a humble tribute to them.

M goi sai

 


Gene Krell 

ファッションジャーナリスト

コンデナスト社のアジア・パシフィックで、VogueとGQのクリエイティブ・ディレクターを務めている

Fashion journalist

works as a creative director for CondeNast Asian Pacific including editions of Vogue and GQ